KPTとはKeep、Problem、Tryの略です。ある一定期間を振り返って、Keep=よかったこと(これからも続けること)、Problem=よくなかったこと(改善されるべきこと)、Try=これから取り組むこと、の3つをチームで考え、共有するPDCA行動の一つです。たったそれだけの普通のことですが、改善活動は極論、KPTに集約できると言ってもいいほど便利です。阿部梨園は毎週のスタッフミーティングでKPTの時間をもつようになりました。梨の生産から販売、経営管理や事務のすべてをまな板に乗せて、KPTに取り組んでいます!
KPTの基本、実用例
要は、よくなかったこと(P)を改善(T)して、続けていく(K)というのが目的です。
情報マネジメント用語辞典:KPT(けいぴーてぃー)
用語の確認。
自律的に現場を改善できるチームをつくるための「ふりかえり」の進め方 〜 KPTと進め方のノウハウ
必要なことが網羅されている素晴らしい記事。KPTはただ続けるだけでは無味乾燥になりがちで、自分たちなりの工夫が必要。
KPTで粘り強く品質改善に取り組んだ話ークックパッド開発者ブログ
あの優秀なクックパッドだって地道にKPTやってるんだから。こちらも工夫/苦労まで言及してあって勉強になります。
阿部梨園で続けてきた感想
いいこと(いい状態)
- 一週間の自分たちの足取りが手に取るようにわかる
- 人によって着眼点や受け取り方が違うので、情報が増える。多様な価値観が反映される
- 副次的に、誰がどこを見ているかわかる
よくないこと(よくない状態)
- 一心不乱に一週間働き続けた結果、何も思い出せない(脳内が焦土化している)
- Problem(問題)ばかりになって暗いミーティングになってしまう
- Try(改善案)を挙げるだけになって実施できてない。応急処置ばかりで、根治できない。
その他
- 同じProblem(問題)が週をまたいで何度も出てくると気まずい
- Problem(問題)が複層化していて、簡単なTry(改善案)で対応できないことがある
私たちなりの工夫
まだ日も浅いですが、ぼんやりと自分たちなりのやり方も見えてきました。軽い感じで、(でも)真剣に続ける、というのが私たちなりの落としどころです。
- とにかく毎週つづける
- 粗い振り返りでも、何も思い出せなくても、その状態自体を共有する。少なくとも、KPTできてないというPに対処する
- KPTのネタを探す意識で仕事をする
- とにかく、ちょっとしたトラブルや違和感がKPTのタネになる。拾いまくる
- 最もたくさんのKPTを出す人が、チームのことをよく見ていることになる
- あまり議論しない
- 議論しすぎると永遠に終わらない。議論にかける時間で1つでも解決しちゃうほうが早い
- 責任者を割り当てて、具体的な計画、実施は任せる
- 個人のせいにしない、能力や資質に帰着しない
- たとえば、属人的な要素(能力や性格など)がネックだったとしても、配置や訓練、業務フローやコミュニケーションなどの見直しで解決可能
- 組織や構造の問題として扱うことでギスギスしない
むすび
KPTはどんな業務/チームでも、1人でも、仕事じゃなくても、使える便利なフレームワークです。似たようなこんなことをしているよ、こうするといいよ、みたいな情報があったら教えて下さいね!KPTを続けながら、もっといい方法論がないか常に探しています。