園主日記 梨のこと

剪定マラソンも終盤です

暖かくなってきましたが、いかがお過ごしでしょうか。11月中旬からの剪定・誘引作業(枝を切り、樹の力やバランスを整える作業)も、まもなくゴールを迎えます。

毎年のことながら、仕事を間に合わせることを最優先としています。春になると、根が水分や養分を吸い上げて樹に力を戻し始めます。剪定作業が遅くなると、せっかく枝に蓄えられた水分、養分を切り落とすことになります。このロスは樹にとって大きな負担になるわけです。これを補うために余分な肥料を使って、樹の樹勢や実の大きさを確保することは、健康的な梨作りとはいえません。

ずっと言い続けていることですが、梨の樹にとって最適なタイミングで作業を施すこと(適期作業)こそ、美味しい梨作りの基本です。専門知識や技術に加えて、労働力確保や作業レベルの平準化といった課題とも向き合わなければなりません。

今年も、先代から受け継いで以来12年連続で、剪定作業の適期完了を守り続けることができそうです。加えて、どんな新しいことに取り組んだかというと、

  • 剪定・誘引スタッフの増員(=教育)
  • 作業工程の詳細な見直し
  • 作業記録のデータベース化
  • 作業計画をチーフ佐藤が起案、管理
  • 品種ごとの・・・モゴモゴ(内緒です)

新しいことにチャレンジしながら、例年より10日早く作業を完了できる見通しです。春先以降の管理作業や、来シーズンの剪定に向けて、よい準備もできました。ここで生まれた10日のゆとりは、必ず梨の品質に反映されると思います。どうぞ8月からの販売をお楽しみに。

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Hideo Abe

阿部梨園 ≒ 阿部英生。3代目代表。愛と情熱を注いで梨を生産しています。